読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

フットボールを整える

グラスルーツのレベルからサッカーにかんするあらゆる物事を考えていきます

乾貴士のスペイン国王晩餐会出席報道:事実を把握し、予測をするということ

 

乾、日本を代表してスペイン国王晩餐会に出席!

 

news.yahoo.co.jp

 

 

やったね、乾、日本代表に招集されたよ!

 

 

……

 

 

違う、そうじゃない

 

 

こう思ったのは何もわたくしだけではないはず。

 

ただ、この話ですが、誤解が多いと思いますので整理していきます。

 

 

誰が乾を呼んで、誰が乾の参加を決めたのか

誤解されていること

 

安倍晋三主宰の、スペイン国王晩餐会」

 

こう聞くと、呼んだのは安倍晋三だと思ってしまいますが、違います。

 

乾を招集したのは、外務省です。

 

安倍晋三のいわば管轄である首相官邸は、当初、乾の招待を把握していない としていました。

 

 

これは別に、おかしい話ではありません。

 

何やらしばしば誤解されていることですが、「首相官邸」と「外務省」は、全くの別組織です。同じ国家機関という括りでとらえられがちですが、これらの間で情報共有がなされていなくとも、全てがおかしいということにはなりません。

 

この点について誤解があるから、上記記事が出たあとも、「安倍が悪い」と批判している人が出てくるのです。

まぁ、そういう人は何でもアベガーっていうあちらの人の可能性も高いですが

 

乾の参加を決めたのは

最終的な判断権者は乾本人であることは間違いありませんが、エイバルというクラブが乾に出席するよう要請し、乾は最初は断っていたが、これに応えただけということですね。

メンディリバル監督も現場としては手放したくないでしょうが、クラブの経営方針に従わなければならない立場ですから、彼も悪くありません。

 

誰が悪いのか?誰かが悪いとされなければいけないのか? 

エイバルというクラブと外務省(なぜか安倍晋三も)

 

これらが悪いと非難されていますが、外務省は招待状を送り、本人(とその関係者)の意向を尊重しています。乾に出席を強制したわけでもないです。事実上強制したという評価がされるのは、乾の立場を大切にする方であるがゆえだと思いますが、なんだか外務省にとって酷なことになっています。

 

クラブの経営戦略上、メリットしかないというクラブの判断も、経営主体である以上、ある意味で当然であると思います。

 

サッカー選手である乾としてはチーム内の序列が保てなくなるリスクしかないということで、「ありがた迷惑」な話ではあると思います。それは間違いない。

 

 

ただ、この話題については、誰かが悪いと決めたい人がとても多いですね。

 

しかし、そういう態度って建設的なのでしょうか?

 

乾の気持ちを代弁したい、乾にとってのデメリットを考えてあげる。そのこと自体は正しいと思います。

 

しかし、こういう態度を超えて、誰かを悪いと決めつけて、自己の正義感を満たしたいだけになっていないだろうか?

 

乾じゃなくてもいいだろうという批判に対して

乾だからこそ、ここまで話題に上りましたが、まさか晩餐会に出席する在スペイン日本人は乾だけということではないでしょう。

 

当然、他に数十人という規模で招待状が送られていると考えるのが自然です

 

例として、ベルギー王室の晩餐会のケースについての記事を紹介します。

 

www.sankei.com

 

このケースは天皇陛下や皇室関係者が列席しているなど、今回もそのようなケースかはまだわかりませんが、この記事では、両国合わせての列席者が170人とのことでした。

 

これは平成で最多だということですのでこれを標準に考えてはいけませんが、招待を受けた方の全てが出席するとしたわけではないと考えると、今回の場合も、招待状が贈られた日本人の数は、数十人規模であるということが容易に推測されます。

 

まさかこの列席者の全員が、何らかのプレゼンテーションを行うなどして、中心的役割を担ったり、天皇陛下や国王と親密に話をするということは考えにくいです。

 

乾が今回の晩餐会で何ら中心的な役割を担わなかったとしても、それは当然のことであり、単なる列席者となったから行く意味はなかった、などという評価をするのはなんだか違うと思いますね。

 

日本の列席者やスペインの列席者との関係が構築できる可能性があるというだけでも、クラブとしては乾を列席させるメリットはあると思います。

 

サッカー選手であるということを考慮しろという批判に対して

 

これは乾しか呼ばれていないという前提で考えている人がとても多いことから、このような批判がなされると思いますが、忘れてはいけないのが、他の職業の方々も自分の仕事を休んでくるということです

 

まだほかに誰が呼ばれているかわかりませんけれども、晩餐会に招待された方というのは、それなりに影響力のある方々でしょうから、彼らが仕事を休むことで影響を受けることというのは、乾以上のものがある場合もあるでしょう。

 

確かにサッカー選手として2試合欠場+チーム内競争で不利になるということは厳しいものですが、サッカー選手を特別視し過ぎるというのも公平さを欠くと思います。

 

エイバルや外務省を攻撃するためだけに、乾がサッカー選手であるという属性を批判の材料として使うのは、乾のためにも、誰のためにもならないと思うのです。

 

結び:事実を見ること。見えないことを予測すること

 

ヤフーの記事に寄せられるコメントを見ればお分かりだと思いますが、多くの人が事実を見ていないということに気付きます。また、乾の視点でのデメリットが出発点となっているため、誰かが悪いとしたい人が多いです。

 

まずは乾を呼んだのは安倍晋三の意思とは全く関係のない異なる組織である外務省であるという事実を把握するという事

 

乾だけが呼ばれているのではないのでは?という、見えない事実を推測するということ

 

誰かを悪者にしたいという気持ちに今一度気づくということ。

 

サッカーを愛するのであれば、こうした視点で、今一度立ち止まってほしいと思います。